理想の人材採用は社会貢献になる

From:宮腰早苗

私が派遣会社で人材コーディネーターをしていた頃、いろいろな派遣スタッフさんがいました。

中には事情があって、正社員で働けない人もいたんですね。

多いのは、過去に病気や怪我をして長期療養が必要になり、一旦退職したけれども復帰しようという方。

そういう方の場合、重量物が持てないとか何かしらの制限があって、正社員ではなかなか雇用してもらいにくいというケースも多々あります。

私が担当したスタッフさんの中にも、そういう男性がいました。

彼はまだ20代。

しかし、見た目ではわからない軽い障害があり、なかなか正社員で働くことが難しい方でした。

お仕事を紹介しても、彼の障害がネックになり、なかなか定着しません。

彼のほうから「辞めたい」と言ってきたり、企業から「違う人を紹介してほしい」と言われたりしました。

しかし、彼は働く意欲がないわけではありませんでした。

それは私もわかっていたので、私も根気よく、彼にマッチする仕事を探し、紹介し続けていました。

そんなある時、彼がいつものように「辞めたい」と言ってきました。

企業に聞いても、「彼の仕事が遅いので、継続は難しい」と言われてしまいました。

「そっか。合わなかったか」

そう思い、彼には別の仕事を紹介しました。

新しい仕事に就いた彼は、仕事に慣れようと必死でした。

幸い、職場の皆さんも温かい人ばかりで、彼をサポートしてくれました。

3ヶ月、半年と経過し、彼からも「仕事は楽しい」という言葉が聴けるようになり、私も今度は大丈夫かも…と思うようになりました。

そして1年が経とうとした頃、企業から「彼を社員として迎えたい」との申し出がありました。

彼にも伝えてみたところ「社員になれるならぜひ!」とのことで、彼は無事、その会社の社員になることができました。

それからまた半年後、彼はリーダーを任されるようになりました。

どこを紹介してもなかなか続かなかった彼ですが、自分に合った職場が見つかったことで、自信を持って働けるようになったのです。

このように、理想の人材と一緒に働ける環境が作れることは、企業にとって良いだけでなく、社員にとっても喜ばしいことです。

自分の能力を存分に発揮することができ、それを認めてもらえる環境があり、収入を得ることができる。

それは社員にとってもやりがいに繋がります。

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ブログ著者

宮腰早苗(みやこし さなえ)
エンパシーライティング インストラクターコーチ

派遣会社で毎月20名以上の派遣スタッフを紹介していた経験をもとに、採用サイトや採用ページの作成、インタビュー記事やコンテンツ記事の作成、営業などのセミナー講師をしています。