入社3日目にいただいた一生物のアドバイス

入社3日目にいただいた一生物のアドバイス

From 宮腰早苗

 

今週、富山市内で新人研修を担当させていただきました。

この時期になると、毎年ご依頼いただいています。

 

新人研修といえば、

社会人としての心構えに始まり

実務としては、電話応対や名刺交換の研修が主です。

 

特に、入社したばかりの頃は

電話応対は新人の仕事という会社も多いです。

 

しかし、今の若い人たちは、

子供の頃からスマホがあって、

文章やスタンプでコミュニケーションをとることに慣れています。

 

そのため、

知らない人と電話で話す経験を1度もせずに

社会人になった人も多く

 

ここ数年は、

電話の呼び出し音が怖い…

何を聞かれる?ちゃんと答えられる?と思うと不安

という新人の声も多く聞かれます。

 

そんな新人の不安を少しでも軽くできるよう

私が意識しているのは

自分の失敗談や、ドキッとした経験を話すことです。

 

なぜなら、

若い人たちに

尊敬している上司や先輩だって

いろいろ失敗を積み重ねてきて今がある

と知って欲しいから。

 

そして過度に失敗を恐れず、

チャレンジという行動をして欲しいんですね。

行動しなければ失敗もしないけれど、結果も出ませんから。

 

そこで、今回の新人研修でも、

私が新卒入社3日目に起こったヒヤヒヤした出来事を

新卒の皆さんにお伝えしました。

 

新卒で入った会社はシステム開発の会社で

私はプログラマーをしていました。

同期は全部で9名。

研修が終わってからは、新人持ち回りで電話対応をしていました。

 

入社3日目。

私は午後から電話当番でした。

 

電話が鳴り、応対。

電話の相手はお客様でしたが、

あいにくこちらの担当は留守で、

こちらから折り返すことになりました。

 

一通りの会話が終わり、電話を切る直前、

お客様からこんなことを言われたのです。

 

「君、新人でしょ?」

 

とっさにやらかした!と思った私は、

ドキドキしながら

「何か失礼なことを申し上げましたでしょうか…」

と言いました。

 

すると、お客様からは、

思いがけない言葉が返ってきました。

 

「ううん。何も失礼なことは言ってないよ。

ただ、馬鹿丁寧な応対だな、と思っただけ。

 

でもね、その気持ち、ずっと忘れないで欲しいんだ。

年数が経って、お客様と長い付き合いになってくると

だんだん新人の頃の気持ちを忘れて、馴れ馴れしくなってくる。

 

中には、俺ら友達?と思うような応対をする人も出てきて

築いた信頼が一瞬で崩れることもある。

 

今、君はすごく丁寧な電話応対ができる。

だから、ずっと今の気持ちを忘れないでいて欲しい。」

こんなアドバイスでした。

 

今、目の前のことに

アドバイスをくださる方はたくさんいますが

新卒の10年後、20年後を見据えて

アドバイスをくださる方は

社内でもなかなかいません。

 

ましてや、顔も見たことがない他社の新卒に

長期視点でアドバイスをくださるなんて

ないと思います。

 

このお客様には、今でも感謝していますし、

電話は丁寧に対応するよう、心がけています。

 

4月は新しい気持ちでスタートを切れる時期です。

ベテランの皆さんも、

今一度新卒の気持ちに戻って

仕事に取り組んでみませんか。

 

 

ブログ著者

宮腰早苗

みやこし さなえ

ライティングオフィス  ファンアップ  代表

良い人材と良い仕事の出会いをサポートします

採用サイトの作成、LP、動画の作成、セミナー講師。
大手人材派遣会社在職中、求人広告ライターと営業を兼務し、目標の2割しか達成できず、クビ寸前になる。
そこで、企業も労働者も幸せになる働き方を提案し、90日でトップセールスに。その提案は、現在も多くの企業様に支持されている。

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